Blut unt Weiß

伊藤計劃に感化された一連の文章の群れ。日記、少年マンガを中心とするオタク趣味の感想および世界を変えるための文章が置かれる。御口に合いますれば幸い

短編創作の練習

書くだけ書いて、更新の意志がない物たちを供養しておこうと思ったので、ここから連続で過去に書いたものを投稿する。ほぼすべて未完成のままだ。

以下の文の最終更新は2016年1月25日、とある。

 

 

 

 

 

プロットとか創作の練習として、短編を書いてみよう。

題して、

「スラッシュデビュー☆~或る人斬りの始まり~」

「くく、今日はついてる、まったく最近はついてるねぇ☆」

足元に転がる警官を、いや警官だったモノを、警官の意識を格納していたモノをつま先でもてあそぶ。目を見開き、舌を飛び出させた表情はちょっぴり見るに堪えないので、主に後頭部のあたりをぐりぐりゴロゴロ。意外と重いんだよなぁ、人間の頭って。コレを始めるまで知らなかった。そういえばなんかの漫画で読んだっけなぁ、人間の頭はだいたいボーリングの玉と同じぐらいだって。

「いやぁ、すがすがしい。今宵は月がひときわうつくしい。な、そうおもわないか?」

転がしていた頭をサッカー少年のごとく蹴り上げようとして失敗する。小学生のころは

DFばかりやらされことを思い出す。仕方なく普通に手で髪をつかんで拾い直してもういちど。生首の目をかっぴらいて月へ向けてやる。

(なんか描写)

左腕の前腕部についた返り血をペロリとなめる。なかなかいい味だが、今回はハズレだったらしい。血を舐めるのもすっかり習慣になった。

右手に持っていた日本刀の柄のほうが掌から体へ呑み込まれていく。同時に切先からは黒い砂に崩れて風に乗って飛んでゆく。砂鉄とカーボンだ。丸腰が丸腰でなくなるこの能力(チカラ)、本当に重宝してる。昔からやりたかったんだ、空間から剣をとりだす演出。まぁ実際は空気中と体内の鉄を操って合成してるから空間から出してるわけじゃないけど、そこはノリっていうか、まぁ芝居でごまかす。誰をごまかしてるのかわからんけど。

後ろに倒れている別の体も漁ってみる。ゲームよろしく、アイテム収集だ。とりあえず拳銃をばらしたり観察した後、財布の中身を半分ほどもらっておいた。いちおうコレは趣味と実益を兼ねているから。拳銃の構造というのはやっぱり見て自分でばらしてみないとよくわからないな。ま、これで覚えたと思うけど。モデルガンを買わずに済んだのでもうかったな。稼ぎは少ないが、完全実力主義の生活だ。なによりコレを始める前には感じることのなかった興奮と充実感。闘争は人間の本能だ。命のやり取りの先に生きている実感と達成感、何より多幸感がある。やっぱり仕事はやりがいだよな、お金じゃ測れない価値が、今の生活にはある。

うん、三人も殺れたしな。やっぱり今日はついてる。拳銃の勉強もできたし、警官の行動パターンも観察できた。まぁ、見つからないのがベストだがね。そろそろこの遊び(しごと)にもなれてきたな。順調にスキルの向上を感じるぞ。一年も経つからなぁ、一年あればそりゃぁ慣れもするか。一年、一年かぁ。最初のやつを思い出すなぁ。

(ここまでだいたい1100字)

 

「くそぅ、ありえない・・・どうして僕が・・・会社を首にならなくっちゃぁいけないんだ・・・」

(ここから過去のシーンに入るはずだった。)