Blut unt Weiß

伊藤計劃に感化された一連の文章の群れ。日記、少年マンガを中心とするオタク趣味の感想および世界を変えるための文章が置かれる。御口に合いますれば幸い

傷物語Ⅰ鉄血編、その感想

題名のごとく、今日観てきた傷物語の感想をしたためる。

 

警告

映画未試聴のものはこの先を読むことはすすめない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡の迷宮のような銀色の構造物の内部を、そこにあつらえられた螺旋を、息の荒い少年が上り詰めていく。その表情は奇妙に歪み、恐怖か、何かに急き立てられているのか、尋常ならざる風体である。呼吸は激しく乱れ、目は見開かれ、涎まで飛び散らせながら、速足で登る。

その構造物は異様である。廃墟のようだが、妙に明るい。そこかしこから光があふれている。最上階から屋上へかけて吹き抜けになっており、そこには建物の内部には不釣り合いなほど立派な木がある。灰色と光の構造物の中心に古木。カラスがそこに大挙して押し寄せている。なんだここは?どこだここは?いつだここは?だれだおまえは?

もちろん彼は、彼の名は、我らが直江津高校二年生にしてスーパースター、阿良々木暦そのひとである。

 

この映画は、彼が突如として炎に包まれるところから、その幕を上げる。

 

なるほどね、そこからですか、と原作既読者はその辺で悟る。むしろそこまで謎のまま引っ張らせたことにびっくり。

というわけで傷物語を観てきましたよんっと。冒頭のつかみは完璧でしたねこの映画。情報量の洪水で視聴者を殴る、殴る、殴る。映像の美しさ、実写と見まがうほどのCGだかVFXだかで作られた背景とおそらくは意図的にそこから浮くように描かれたテクスチャバリバリの手書きアニメキャラ。但し造型は結構リアル寄り。瞳の中もかなり書きこまれていて、いや、テクスチャかな?とにかくリアル寄りのデフォルメ(強調)がなされていましたね。いつものシャフト演出ということでしょうが、クオリティは劇場版、更に輪をかけてという感じでした。カラスがすごいいっぱいいて怖い怖い。あんな数のカラスに囲まれたらちょっとやばすぎですね。数は暴力。画面を数で埋め尽くせ。カラス、カラスまたテクスチャカラス。そして燃える阿良々木。悲鳴がほとんど上げられないのが何かリアル。なんかすごいそうなんだろうなって想像する感じのリアリティ。リアリティというのはこの頭の中にある。全身火だるまになった人間が実際どういうリアクションをするのかはわからない。ただ、阿良々木君はまじでやばそうな感じだった。うぉぉぉおおおおぉぉぉおおやべぇえええええこぇぇぇええええって感じもありつつしかし映像的に派手派手で且つ美しいとくる。神谷さんマジでいい仕事。キャー、ヒロCマジ職人、仕事人!

 

冒頭のワンシークエンスでつかみはばっちり。映像の美しさと数の暴力で視聴覚的な面白さを前面に押しつつ、謎を感じさせる始まりでサスペンスを演出。物語的な面白さといえるだろう。そして阿良々木暦の痛みと恐怖、根源的なものを揺さぶってくる。かなりクールに練り込まれた脚本、演出作画、芝居だったんじゃないでしょうかねぇ・・・

 

んでタイトルドーンの後は、時系列戻って、直江津高校前。羽川の出番ですよ!羽川の!化の一話にもあったあのシーンに雪崩込みます!!

 

時間が押してきたので巻きで行きます。

 

銀幕いっぱいのパンモロ!!!

羽川の巨乳、いや爆乳をも揺らしせしめ、その下着を白日のもとに、阿良々木暦の眼前に、いや、銀幕一面に暴きし一陣の風よ!!!

我、汝を神風と呼ばん。GJ!!!

 

羽川がやばい、やばすぎる。あざとい、あざとすぎる、アザトース。

何でパンモロの後にむしろ間を詰めてくるんだ笑顔で!?

その顔反則だろう!?

そのあざとすぎるくちのぞうけいをいますぐやめてくれうそですもっとやれ。

やめろやめてくれ、両手を広げて風を受けながら一回転するのはやめてくれ惚れてしまう・・・

 

あと他のみどころ。

阿良々木君の人間強度発言!でました~

「友達を作ると人間強度が下がるから。」

wwwwwwwwww

ばっかおめーwwwおめーこれからいっぱい友達つくるからwwwどんどんよわくなんぞおめーwww

俺のほうがつえーw

俺の友達は二人だwww俺のほうが圧倒的につえーw

 

キスショット、もといロリ。

なんだぃ!?従僕の証として頭なでさせるってなんだぃ!?かわいすぎる・・・その顔かわいすぎるだろうが・・・

やめてくれ、その顔は俺(ロリコン)に効く。

 

ヴァンパイアハンターの三人。

ドラマツルギー

エピソード

ギロチンカッター

みんな超カッコよかった。ドラマツルギーはすげぇ渋い巨漢だし、エピソードは激イケメン。ギロチンカッターが実にいい神父キャラ風の造型してた。

ギロチンカッターにはとっても期待している。片目をつぶったあの登場がたまらない。

 

メメ。

言わずと知れた忍野メメ。最強。工業地帯の一角でみんな邂逅するんだが、忍野の登場はズルい。すげぇ高いところのタンクの上からゆっくりと体幹を傾けて、飛び降りる様がかっこよすぎる。そのあとの疾駆もやばい。あいつホントに人間か!?もうとにかくかっこいい。ちょう優遇されてる。そして待ってたあのセリフ!アニメの終物語も追っていたならなおさら聞きたいあのセリフ!

「元気いいねぇ。なにかイイことでもあったのかい?」

劇場版!劇場版「いいことあったのかい」ですよ!う~ん、マンダム。

 

 

最後にキャラじゃなくて気に入ったシーンを。

忍野がキスショットの心意気に免じて交渉を買って出たシーン。

メメの皮肉?とそれに対するキスショットの視線の芝居。じつにイィ感じだった。原作読んでるからこその味わいといえるだろう。初見と阿良々木君は知らない人間の戻り方。いやぁメメは性格が悪い!

 

 

やばすぎの面白すぎでしょ傷物語。これはもうまた観に行くし。

羽川のパンツだけでも¥1500の価値超えてる。