劇場版ハーモニー
ミァハに会いに行ってきた。失ったものを拾い集めるような気持ちで。砕け散ったガラスの破片を集めて、並べて、戻らない美しさを愛しむようなつもりで、会いに行った。かわいかった。失った感情の破片が時を巻き戻すかのように鮮やかに、わたしの体に還ってきた。今ここにある気持ち、言葉にして固定するつもりはない。これはわたしだけのもの。いまここにいるわたしだけ。明日のわたしにさえ共有させるつもりはない。ミァハが自分の体が言葉に、数字に置き換えられることを拒否したように、わたしの気持ちを記号にして分節して理解したりしてやらない。この気持ちはけして言葉にしない。無邪気で、無責任で、残酷で、それなのに、可憐で、可愛くて、もろく繊細で、たまらなく少女だった。
さよなら、ミァハ。
また会いに行くよ。